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【Excel業務代行事例】代わりがいない、なくなったら困るサービス

2023.05.24 |

2019年10月にパナソニックの一事業部から独立したi-PRO株式会社。AI時代にますます必要とされる、セキュリティ監視、パブリックセーフティー、医療・産業用などの小型高精度カメラに特化した高い技術力を持ち、将来的な成長が期待されている企業です。

 

今後の更なる成長を目指して、独立企業として新たな一歩を歩み始めた同社。しかし、そこには人事や経理といったバックオフィス体制を一から構築しなければならないという課題がありました。

 

大企業の「『紙』対応」の業務体制から、成長企業にふさわしいデジタルを前提とした新しい業務体制へと移行していくためのパートナーとして、すごい改善を選んでいただきました。

 

今までのプロジェクトを振り返り、i-PRO株式会社財務経理部門・ディレクターの土井様にご感想を伺いました。

 

大企業の一部門が独立。自分たちの基幹業務システムを構築しなくてはならなかった

ー現在の従業員数と、売上の規模を教えてください。

土井 グローバル全体で1500人弱です。海外4か国に工場や販売子会社があるので、半分以上が日本人以外という構成です。売上はおおよそ400から500億円の間ぐらいです。

ーまず改めて、発注当時の部署の状況をご紹介いただいても良いでしょうか。

土井 パナソニックさんの一事業部だったころは、人事や経理は完全に作り上げられた仕組みでサポートされていて本業のみに集中できていました。それが、自分たちの基幹業務システムを構築しないといけなくなり、様々なことが起きたというのがこの2年ぐらいですね。

 

特に、人事と経理の間でのシステム連携が大きな課題でした。

人事からしたら誰に払う人件費も「給料」で同じですが、経理としては「製造原価」「研究開発費」「販売費」「一般管理費」のように所属部門に応じて区分する必要がありますし、予実管理のためにも仕訳の段階で適切な粒度に分離しておく必要があります。

今までパナソニックはそこにもシステムがあったので、給与データを自動で会計データに変換してくれていました。

人事は経理のことなんて気にせず給与を正しく計算することだけに集中すればよくて、それが会計にどう繋がるかというのは全く考えずに来れたんですよ。

 

でも、独立後はパナソニックさんのシステムは使えなくなりますから、給与計算システムとして「マネーフォワード クラウド給与」を、会計システムには「SAP」を導入しました。

給与計算システムから仕訳データは出るのですが、SAPにアップロードするにはフォーマットの変換が必要だし、なにより会計データとして使用するには粒度が合致しないこともわかりました。非常に重要な繋ぎのところなんですが、今まではブラックボックスで、人事の担当者も経理の担当者もシステムが内部でどのようにデータ変換しているのかがわからなかった。

でも、独立後は誰かがやらなくてはならない作業になってしまったので、これからどっちがどこまでやるかで人事と経理で議論が立往生するような事態になってしまっていました。それぞれの部門で、それぞれ一番いいと思うシステムを選んだ結果、繋ぎのところでうまくいかないなんていうのは多分どの会社さんでもあると思います。

 

だから仕方なく、私がExcelで変換用ファイルを、ああでもない、こうでもないって作りあげました。でも、これは毎月必ず発生する定型業務なので、社員にやらせるのは抵抗がありますよね。そこを解決してくれるのが、すごい改善さんのExcel代行サービスだと思います。

ーはじめから、外部に依頼することは考えなかったのでしょうか。

 

土井 最初は自分を含めた部員全員でマクロを組むことを考えていました。でも、それぞれの担当でバラバラでやるのはリスクがあるということで、次は部内で専任者を作ろうとしました。

ちょうど1人マクロに詳しいメンバーがいたので、彼を専任者にして作ってもらおうとしていたんです。

でも、短期的にはいいのですが、ずっと使うものになればなるほど保守の面で気になることが増えてきました。

3ヶ月ぐらい前に作ったマクロの改修が必要ですという話になった時に、別のことをやっていたらあれなんだっけと誰でもなるし、ドキュメントを残すのも現実的には難しい。あと、専門業務にしてしまうと他のことがどんどんできなくなってしまうよね、というのもあって。

 

最初は全員がExcelにすごく詳しくなって、マクロも詳しくなって、みんながバリバリとプログラミングできるというのが理想だったのですが。でも、別にExcelのプロを養成するのは目標ではないですよね。

今は、どこをマクロにしたら効率が良くなるのかがわかる程度の最低限を勉強するのが、私達にとってバランスの良い落とし所ではないかと思っています。

Excelセミナーの感動からExcel代行へ

ーすごい改善を知ったきっかけを教えてください。

土井 5年前、私がまだ東京の別の会社で仕事をしている時に、すごい改善さんのExcelセミナーに参加したのが最初でした。

 

吉田 当時の弊社はまだExcelの代行サービスを提供していなかったので、Excelのセミナーと、そのあとの質問サポートが業務内容でした。

 

土井 社内中から様々なデータを収集して経営管理レポートを作成する部門の責任者になったので、業務効率改善のためにチームメンバーのExcelスキルを上げることから始めようと考えたんです。まずは自分が受講して、「これは良い」と思うセミナーをメンバーに紹介してあげよう思い、インターネットで『Excel 改善 セミナー』で検索して一番上に表示されたのが、すごい改善さんのセミナーでした。

受講料は桁違いに高かったですが、これだけ高ければさぞかし「すごい」んだろうと思って参加しました。

ー何か覚えている学びとか、トピックとか、当時印象に残っていることはありますか?

土井 「私がこれまで10年かけて人から教わったり自分で学んだりしたことを、たった8時間で全部教わっちゃった」と思いました。自己流でやっていたところもあったので、もっと早くに受講していればよかったとすごく後悔しました。また、マクロの存在をはじめて知って、なんて便利なものがあるんだとビックリしました。

 

吉田 当時、実際に残業が減ったり効果はあったりしましたか?

 

土井 はい、残業時間はかなり減らすことができました。この会社はデータ量は多いのにシステムが強くなくて、Excelの手作業で何時間も残業するのが当たり前になっていたんですが、まずは私がExcelのフォーマットをどんどん改良して、作業効率が劇的に上がるのを実感してもらっていったんです。

同時に、メンバー全員に吉田さんの熱いセミナーを受講してもらった結果、一人一人がどうやったらもっと効率よくできるかを考える流れを作り出せたのがいい思い出です。

無期限質問サポートもみんなで活用させてもらいました。

ーi-PRO株式会社で、すごい改善を利用したのは、何がきっかけでしたか?

土井 22年の春先ごろに代行サービスのご案内をいただいたのがきっかけでした。

最初は福岡で探そうかなとか思っていたのですが、なかなか見つからないというのもあるし、東京の時にお世話になって信頼がありましたので、ご連絡をさせていただいたという流れでした。

オンラインでロケーション関係なくご対応していただけたので助かりました。

 

属人化しない人事・経理間のシステム連携を実現するまで

ー今、代行を依頼しているのはどういった業務かをご説明いただいても良いでしょうか。

土井 先程ご説明した、人事から提供される給与データを会計システム用の人件費仕訳データへと変換するExcelマクロの作成と運用を代行していただいています。

ーシステム連携が実際に運用できるようになるまでにはどの程度かかりましたか?

土井 2ヶ月ほどです。実際にテストしながら導入していって、2022年の秋口ぐらいから本格運用に入りました。

 

土井 まず、最初に想定していたのは、マクロを作ってもらうところだけを代行していただいて、こちらで運用するスタイルでした。なので専任者を誰か決めて、その中でマクロを動かすみたいな形で考えていました。ところがお話を聞いていると、その後の運用と保守も含めてフォローしていただけるサービスだったので、代行していただけるところはすべて代行していただくことになりました。

ー人事の方には初めどのように紹介されましたか?

土井 初期の段階で一度、人事もはいって、すごい改善さんをご紹介させていただく機会を作りました。その時に、今後どういう流れでやっていくかを説明しました。人事側で経理に送るデータを作成するのにかなりの加工作業が必要となっていたことが分かり、その作業もすごい改善さんに巻き取ってもらうことで、最終的に人事は「システムから落としてきたデータをそのまま吉田さんに送るだけ」というところまで短縮していきました。

「人事と経理で押し付け合い」から「簡単すぎて『何これ?』へ」

ー導入後の一番大きな成果はどのようなものでしたか?

土井 一番大きな成果は「ブラックボックス化していたシステムにある程度透明性をもたせた上で、ブラックボックス時代と変わらない使い勝手を実現できたこと」です。

現場からは便利になったという声すら出ません。あまりにも普通に回りすぎて、まるで電気とかのインフラみたいな存在なんです。良い意味でありがたみが無いというか。

今、人事が吉田さんにファイルを送ると、吉田さんから経理にファイルが届くので、それをシステムにアップロードする。以上で終わりです。

ーサービス導入前と導入後で、楽になった実感はありましたか?

土井 はい、私はすごく楽になりました!多分こういうサービスがなかったら、すごい数のドキュメントとかマニュアルとかを作ったとしても、結局何かあった時にはこれって何でしたっけという質問対応とかで手間取られていたと思うので。

ー人事の方はどう捉えているんでしょうか?

土井「何これ?」だと思います。今までは、自分たちの役割である給与計算を完了しても、そこから経理のためにさらに時間かけて加工作業が必要だったわけです。しかも、経理から間違っていると言われたら確認・修正が必要で…何回も同じことをやり直さないといけないというのがあったのが、ファイルを落としてメールすればいいだけになったんですから。

人事は、給与計算システムを正しく運用することに集中するだけでよくなりました。

 

日頃からの「運用+保守」だから、急な変更でも頼みやすい

ーパナソニックのシステムを使っていた1年前と、現在とで、変わったことはありますか?

土井 知らないうちに給与データが人件費データに変換されてシステム連携されている、という点ではほとんど変わりません。最後に、仕訳ファイルをアップロードする必要があるという点だけが違いでしょうか。

ただ、以前は本当にブラックボックス化していたのが、今はマクロの中身を見ればどういうロジックで処理されているのかがわかるので、何かあった時にはそこを見ればいいという安心感があります。

 

ー「独自システムの制作と保守」ではなく「Excelマクロの運用代行」を利用するメリットはどのようなところでしょうか?

土井 毎月発生する業務を担当いただいていることで、例えば給与制度の変更などで対応が必要になった時もコミュニケーションが取りやすいのがメリットです。

これが運用なしでシステムの保守だけだと、普段ほったらかしにして、お金だけ取られている感じで、何かあった時にそもそも何でしたっけみたいなエンジニアが借り出されてきて、そもそも設計書がぐちゃぐちゃだからよくわからないみたいなことを言われる・・・みたいなことがあったりするのですが、運用と保守をやってくれていると、そういったことがないので助かります。

 

変わった時に速やかに対応できないと、結局マクロって使わなくなっていくんですね。せっかく作ったのにこれ違うから使わないとか、あるいはマクロで出てきたものに、さらに手で加工するとかという本末転倒なことになるとまずいなと思ったので、変更がお願いしやすいというのは大切です。

ーもし、このサービスのライバルになるものがあるとしたら、それは何だと思いますか?

土井 マクロにとても詳しい派遣社員さんを雇う?ぐらいしか思いつかないです。ただ、3ヶ月ごとに辞めるかもしれないというリスクがありますし、マネジメントの手間を考えるとなかなか難しいと思います。あと、派遣会社にマクロが得意な方をお願いしても、本当に得意かどうかは実際の業務についていただかないとわからないですから、それもリスクだと感じます。

 

「『不本意なルーチン作業』をなくす」がモチベーションと労働環境向上のカギになる

ー利用されてみて、どういった方や会社にピッタリはまるサービスだと思いましたか?

土井 まず定型的に必ずルーチンで発生するものだと思いますね。そして締め切りがあって、早くすることに価値がある仕事。結局、「Excelなんてやりたくない」と思っている人のためのサービスだと思います。

 

ー「やりたくないと思っている方向き」というのはどういうことでしょうか?

土井 Excelの単純作業って、のんびりとやっていいならこんなに楽な仕事ってないんですよ。だから、他にメイン業務があって、でもこれやらざるを得ないからって言っている人じゃないと手放さないと思います。

確かに時間もかかるし面倒なんですけど、画面でずっとExcelを眺めながら、ぱっと見仕事しているように見えるし、時間潰せるし、納期も何もないし、大したこと何にもしてないんだけど、「遅くまでありがとう」みたいなことも言われやすい。

でもそうじゃない仕事もたくさんありますよね。ルーチンで何らかの報告をしないといけなくて、時間に限りがある中で一生懸命あれだ、これだ、ってやらないといけないような仕事です。

そういうのがこういうサービスで、ぱっと出てくるようになると、突発的な分析などの頭を使わないといけない作業にもっと時間を割けるようになります。そういった仕事こそが社内に残るべきだと思います。

 

ーそれは確かに、他社に代行を頼むわけにはいかないですね。

土井 はい。そこはさすがに代行って話じゃないし、システム化もできないですね。そういうのに早く注力してほしいので、ある程度のExcel技術というのは社員全員が持つべきだと考えています。

でも、ただルーチンの右から左に流す作業だけなら関数も大して難しいものは必要ないですし、Excelの技術は磨けないですよね。だから、そういうのは皆さんも自分でやりたいとは思わないんじゃないでしょうか?

 

ー今後、すごい改善に期待しているとか、ここを追加でサポートしてほしいとか、期待することはありますか?

土井 まず何よりも継続性です!とにかく、変わりになるサービスがないので。

すごい改善さんがなくなってしまう、あるいはこのサービス駄目なんでやめましたってなってしまうと、非常に困ります。

あとは、会計に関係する業務の外部委託なので、きちんとした信頼感があるところでないと、内部統制の観点から「リスクがある」と判断されるかもしれません。なので、このサービスがもっと普及して、すごい改善さんの業績が拡大することで、会計監査人から見ても「そこなら安心ですね」という会社になってほしいというのが私の願いです。

 

 

 

 

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