こんにちは。
すごい改善の吉田です。
Excelをスムーズに使うために関数の知識が必須になるわけですが、では一体なぜ関数が必要なのか。
関数とは、例えば100個のセルの数字を足すために、各セルの参照を+でつなぐの面倒くさいので、
そうした作業を自動化するためにSUM関数ができた…といった、
面倒な作業を効率化するために様々な関数が生み出されてきました。
では一般的な実務において関数は何に使われているのでしょうか。
私の定義では、関数の用途は次の2つです。
数値集計
データ整形
そして、数値集計の関数で必要なのは次の4つだけです。
- SUM関数
- COUNTA関数
- SUMIF関数
- COUNTIF関数
この4つと、あとは四則演算、この合計8つの式だけで仕事における数値集計はすべてできてしまいます。
そして、この4つの関数を最初に教えると、その人材は自然と数字スキルの高い人材になるのです。
例えば「売上」という数字について考えてみましょう。
「売上」にはいくつかの数字の種類があります。
年間の売上額を分析するケースを考えてみましょう。
まず「売上金額合計」です。この数字を出すにはSUM関数を使います。
次に、その金額は何件の取引、受注、客数、販売数から生まれたのかという「売上件数」という見方があります。
この件数を出すためにCOUNTA関数を使います。
売上は?と聞かれて金額だけを答えているようでは足りません。
金額と件数をセットで考えるのです。売上とは単価と件数の掛け算で出される数字なのですから。
そしてさらに、売上金額については様々な分類での「金額内訳」を見る必要があります。
顧客別、商品別、地域別、支社別など様々な切り口があります。この金額内訳を出すのにSUMIF関数を使います。
さらに同時に件数の内訳も出したい。この件数内訳を出すのにCOUNTIF関数を使います。
つまり、まず最初にこの4つの関数をマスターしておくと、
自然と様々な経営数字において
- 金額(SUM)
- 件数(COUNTA)
- 金額内訳(SUMIF)
- 件数内訳(COUNTIF)
の4つを把握しようとする数字処理能力が身に着くというわけなのです。
さらにそれぞれの数字を前年比、前年差、予実比、予実差、構成比という各種指標で分析します。
この指標算出に必要なのは簡単な割り算と引き算のみです。
そしてこのような数値集計をスムーズに行うためにデータの形を整える作業…
データ整形、データクレンジングという作業が発生します。
このデータ整形が近年、多くの企業でデータ分析というものの重要性が認識され始めるにあたり、
重要視されるようになってきました。
データ分析を実践したいものの、
肝心の材料データが実に集計しづらい状態になっていることが多い。
それを一旦、集計しやすい形に整えるスキルも大切なわけです。
その作業において様々なExcelの関数が重要な役割を果たします。
数値集計とデータ整形、この2つの作業目的のために知っておくよい関数は全部でせいぜい50個前後。
Excelの全関数の10%前後です。
しかも最初から全部をマスターしておく必要などありません。
その都度、調べながら何とか使える程度のスキルがあれば全く問題なく仕事はできます。
そしてそれぐらいのスキルであれば、
たった1日もあれば身に着けることができてしまうものなのです。